乾燥して静電気でぴりっとくる季節になりました。
静電気はどうして起こるの?
でちょっと調べてみました。
「静電気の基礎と帯電防止技術」 村田雄司著 日刊工業新聞社によりますと、
1.摩擦帯電
「摩擦帯電は物体同士が接触し合うときの帯電現象である接触帯電がその基本である。」とあり
接触帯電は、「2つの物質(金属)の仕事関数の差だけ電位差ができる。」
2.絶縁体の場合
絶縁体の場合は「電子を受け入れる準位(アクセプタ)と電子を放出する準位(ドナー)から電子を受け入れあるいは放出してマイナスあるいはプラスに帯電される」
3.摩擦の効果
1)すり合わせ効果 「物体の表面は細かい凹凸があり、接触面で電荷が移動できるほど密接に接触できる(トンネル効果が働く距離)面積は見かけの接触面積に比べはるかに少ない。(数千分の一という測定例がある)摩擦により接触し合う面の有効接触面積が増加する。」
2)新生面 「摩擦により表面の汚れ、酸化層などがとれ新しい面が現れ、物質本来の帯電特性を示すようになる。」
3)表面の破壊による新しい電子状態の出現
「高分子材料の表面を摩擦すると、表面の分子が力を受けて切断される。分子の切断は分子の励起状態をもたらす場合と、電子の移動を伴う場合がある。励起状態は分子の種類によって異なり、その違いが帯電列で表されるような物質固有な特性を示す原因になると言われている」
4)トライボエミッション 摩擦された固体表面から、電子、イオン、中性分子が放出される現象も観測されている
などがあるが、1)のすり合わせ効果が摩擦の第一の効果であると考えられている。
4.なぜ高圧になるか
接触面には電気二重層ができており平行平板コンデンサと同じでQ=CV(Cは静電容量)C=ε/d(dは表面間隔)で表される状態になっている。接触が引き離されると、dが増大し、電荷Qが変わらなければVが高くなってくる。例えば、10nmで1Vの電位差であったものが1mm離れると100万ボルトにもなってしまう。実際は2つの金属の界面で何度か放電が起こり電荷は最初よりも小さくなり、数千ボルトから1万ボルト以上もの電位になる。
ここでなぜ高圧になるかですが上の説明で納得してしまったのですが、Q=CV(Cは静電容量)C=ε/d(dは表面間隔)で表される の式で納得してしまったのです。なぜdが増えるとVが増えるかをわかりやすく説明するにはどうしたらいいのでしょうか?
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