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科学好き者の日々::新製法で基板をつくる その2

新製法で基板をつくる その2

このアイロン転写法の最も重要なのは生基板の銅表面をきれいにすることです。

1.パターン図を作る。
パターン図をパソコンで作りキヤノン製のレーザープリンターで富士フィルム製のインクジェット用紙(画彩 マット仕上げファイングレード 100枚 357円)にプリントしておく。

2.生基板の表面処理?
スチールウールを使い、液体クレンザーで磨く。
磨いたら素手では触らない。使い捨てのビニール手袋を使って扱う。
水でクレンザーを落としたら、手早くドライヤーなどで乾燥させる。
ペーパーナプキンなどで銅真鍮用のクレンザーで磨く。(この効果はそれほどでもないようです)

3.アイロン転写
生基板を木材(ツーバイフォーの角材を使っています)の上に置き、印刷されたパターン図をプリント面と銅面を密着させる。
アイロンを最高温度にしておいて、パターン図(裏側)から密着、加圧する。12分間加圧し続ける。紙が焦げ茶色に変色する。
4.紙の蒸し焼き処理
水に基板をつけて冷やす。冷えたらキッチンペーパーにはさんで水をかけ、アイロンを上から当てると水蒸気が発生してパターン図の紙が蒸し焼きになる。(これで繊維が剥がれやすくなるのだそうです。)これを3回行う。

5.紙を剥がす
蒸し焼きになった紙を水中で、人差し指の腹を使ってやわらかく擦る。段々と紙が剥がれてくる。指先で扱くようにはがしてゆく。紙の端の部分がパターンと一緒にはがれてしまいやすいので、内側から外側へと、注意をしながらそっと行う。
一見全部剥がれたようにみえても乾燥させると、1層残っている。再度水に濡らして先を細くした消しゴムで擦るととれてくる。
広いパターン上やランドの穴部分が残りやすい。広い部分は残っていても、エッチングされないので問題ない。ランドの穴部分は残っても穴開けをしてしまうので、ここも問題ない。ただ中心はエッチングされないとドリルが滑るので次工程で中心だけをとる

6.修正
残った紙を尖ったもの(ピンセットの先など)でひっかいてとる。QFPやSSOPなどのピン間は特に注意して取る。ランドの穴は中心部分のみ擦って銅が露出するようにひっかく。
取れてしまったパターンはパターン用のテープを張る。あるいは油性インクのマジックペンで描き足す。
ピンセットで修正後、もう一度濡らして消しゴムで擦るといいようです。
これがエッチング前の100×60mmの基板です。5種類のパターンを作成しています。

エッチング前.jpg

7.エッチングをする
エッチングは100円ショップで売られている冷蔵庫用の冷水筒(1.6リットル)に500ccのエッチング液をいれて、基板を立ててエッチングします。熱帯魚の水槽用の空気ポンプで空気を送り、液を攪拌しています。500ccで適切な液面になるよう、プラスチック材料を沈めています。液温は常温です。夏で40分、冬で60分程度かかります。終り頃引き上げて目視でエッチング状態をみて、終了を決めます。(湯煎などして35~40度にするのがいいのでしょうが、温度管理が面倒なのと、ゆっくりエッチングしたほうが残った紙がとれていいように思っているのですが、よくわかりません)
ただ、紙の取り残しのカスがだんだんたまるのでしょう、使うにつれて、本来エッチングされるべき部分に銅が一部残るようになってきます。下がその見本です。

エッチング残り.jpg

そうなったら、エッチング液を全部取り換えます。容器は最後は古いエッチング液を処理する容器として使い、使い捨てです。エッチング液の処理はこちらをご覧ください
エッチング液は画材屋で銅版画のエッチング用が500cc/350円で売られているものを使っています。

8.トナーのパターンをとる
残った転写されたトナーはシンナーで溶かす。スチールウールで擦れば簡単にとれる。水洗いして、乾燥したらフラックスを塗っておく。

穴あけ前.jpg

という方法で少量(1~3枚程度)は作っています。なにしろコストが安いので気楽につくれます。生基板は100×100mmで85円ですし、転写用のインクジェット紙はA41枚4円以下です。A4にたくさん印刷すれば基板一枚あたりはもっと安くなります。
しかしながら、パターンの剥がれの修正など細かく面倒をみないとだめで、100×150mmの基板で12枚取りなどの場合は感光基板をつかわないと修正の手間がかかってしまいます。

もう少しパターン剥がれを少なくするためには。。。。
生基板の表面をもっときれいにできるか
トナーとの接着のため温度時間を上げるか
紙の剥がしかたを化学的にできないか
など検討事項もあるのですが、今のままでもまあ実用的にはいいかと思っています。



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